旅する情報系大学院生

旅と留学とプログラミング

2021年の振り返りと新年の抱負

お久しぶりです。ブログの更新がすっかり滞ってしまいました。今回の記事では、最近大いにサボっていた近況報告と、2022年に向けての意気込み的なものを書きました。

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シアトルから友達が遊びに来てくれて、一緒にNYに行った時に撮ったセントラルパークの写真。

大学院

2020年の秋にMITの博士課程に入学したため現在はPhD 2年目です。1年目から渡米し大学の近くに住んではいましたが、最初の1年は全く研究室に行けなくて大変でした。オンライン大学院に飽き飽きしていた時の話は過去の記事に書きました。2021年秋からは大学はほぼ通常営業に戻り、色々なイベントに行ったり、アメリカ国内のちょっとしたワークショップやイベントには参加できるようになりました。

2020年はリモートで研究と授業を始めたこともありなかなかペースが掴めず、大学の友達も多くなかったため孤独で不安でした。今年度は、秋学期から大学が対面になったこともあって、研究室にも学科にも上手く溶け込めており、やっと自分の居場所が出来たと感じています。1年生の時は研究も授業も初めての環境でとりあえずサバイブするのが目標でしたが、2年目に入り、授業も普通にやればAが取れるし研究も軌道に乗ってきました。MITでもみんながみんなスーパースターではない事も分かってきて、このまま普通にやっていれば普通に卒業できるんじゃないかなと、心に余裕が出てきました。

研究は入学時からメインプロジェクトとサイドプロジェクトのふたつをやっており、メインプロジェクトの方は特に上手くいっていると思います。新しいプログラミング言語を開発しているのですが、某有名IT企業2社が興味を示してくれてその言語を使おうとしてくれており、そのうちの1社で2022夏はインターンをすることに決まりました。11月に論文も投稿できましたし、概ね軌道に乗っていると思います。サイドプロジェクトの方はおそらく私は筆頭著者ではないですが、1月の学会に投稿しようと共著者全員で頑張っています。

MITのEECSでは最初の2年間で4つ授業を取らないといけないため、今までで3つの授業を取り終えました。どの授業も課題が多く時間は取られますが、いい成績を取るのは東大の学部よりも簡単だなぁという印象です。東大では採点基準が不明確だったり試験一発で成績が決まるのが普通でしたが、MITの授業はどれも採点基準が明確なのでちゃんと課題をやっていればほぼ間違いなくAを取ることが出来ます。次の春学期に授業をもう一つ取れば終わりなので、大丈夫だろうなと思っています。

私の指導教員はassistant professorで研究室が比較的新しく、また同期が複数研究室に所属している事もあり、研究室のイベントは私が中心となって企画することが多いです。オフィスにスナックやコーヒーを置いたりグループディナーなどを企画しており、それなりに頼られているのかなという気がします。新しい研究室に入るメリットは自分達が0から研究室のカルチャーを作り上げることができる事だと思うので、今後も研究室の仕事を積極的にやっていきたいと思っています。

MITに慣れてきたこと自体は喜ばしいことなのですが、最近は若干中弛みを感じています。大学院で最低限上手くやることが必要な授業と研究が慣れて来たので、今年はもっと新しいことにチャレンジしたいと思っています。

大学外の活動で、ボストンにあるとあるベンチャーキャピタルのstudent fellowを秋頃からやっています。2週間に1回callがあるだけで大したコミットメントではないのですが、アメリカ中のトップ大学の学生起業家達が集うサロンのようなコミュニティに属しています。そこで出会う人たちの多くは学生のうちに起業して会社を売却していて、良い意味でpeer pressureを感じています。そのような環境にいると「私も学生のうちに起業できるかも?」という気持ちになってきます。私は機械学習の高速化の研究をしていて、それを実用化するのにも興味があるので、今年中に何かしらのアイディアを形にしたいと考えています。

生活

秋学期からは全体的に楽しい生活を送れています。MIT EECS(学科)やCSAIL(私が所属するCSの巨大グループ)は学生主催のイベントが非常に盛んで、ほぼ毎日何かしらのイベントは必ずあります。食事が出るイベントも多く、学校に行けば大体何かしら食べ物もらえる感じです。友達や知り合いも沢山出来て、学科に居場所があるなと感じます。今年はアウトドアのクラブ活動などにも参加して知り合いの輪を広げたいなと考えています。

12月の中旬には夫が渡米してきてくれました。彼は企業内転勤でL1ビザなので、数年以内にグリーンカード取れるんじゃないかとこっそり期待しています。今はトロント大の友達が2週間ほど遊びに来ていますが、そのあとはふたり暮らしなので喧嘩とかせずに仲良くやれるといいなと思っています。

秋学期は2回ほど研究室関係でちょっとした旅行に行きました。1回はMITのグループでビーチに行き、もう1回は指導教員の研究資金関係のワークショップに出席しました。また、ひとり旅でワシントンDCに日帰りで行き、それなりに楽しかったです。このブログの名前を「旅する情報系大学院生」にするくらいには旅行が趣味なのですが、去年の夏にアメリカに来て以来結局一度もアメリカ国外に出ていないので、趣味が旅行と言えなくなって来ていてアイデンティティの崩壊を感じます。来年は5月頃に日本に一時帰国したいなと考えていますし、キューバにも行きたいなと思っています。

まとめ

まとめると、2022年はこのような年にしたいと思っています。

  • 研究と授業を上手くやるのはPhD studentとして当然なので、普通に上手くやる
  • 新しいプロジェクト(起業?)にチャレンジする
  • 趣味の旅行や山登りを再開する